注文住宅は床を厚く施工できることも覚えておきましょう。フローリングの床板材だけでなく、水周りの床板材も厚く施工できます。一般的な建売分譲住宅でも、フローリングの床は水平に施工されて、多少の揺れには動じない硬さを備えています。注文住宅の場合は、床面も住宅の強度を支えられる構造の一つとして把握できるので、複層の構造に仕上げられるのが特徴です。
フローリングの下地に、厚みのある面材を施工するのがポイントです。本来であればフローリング床板材を水平に施工できるためだけに下地を整えれば良いのですが、下地も分厚く施工しておくことで、歪みにくくて音や振動が伝わりにくい構造に仕上がります。下地の面材と、フローリング床板材との複層で仕上がるので、剛床構造と呼ばれることもあります。剛床に施工できるのは、自由度の高い注文住宅ならではのメリットですから、おおいに採用して活用しましょう。
床を厚く施工すると、騒音対策にもなります。一階だけでなく、二階の床にも剛床を採用しましょう。二階から一階への音と振動が遮断されます。自宅の内部だけでなく、屋外への音漏れや振動も遮断できます。
同じように屋外で発生している騒音と振動も遮断されますので、静かで快適な住まいに整います。剛床は木ならではの湿度調整機能も大きくなりますので、さらっとしたフローリングを維持しやすくなります。薄い床の住まいで暮らしていた経験のある人ならば、床がカビなどの不快な匂いを放つたびに除菌していたかもしれませんが、剛床構造は除菌を意識しなくても不快な匂いが発生しにくくて衛生的です。