注文住宅を購入する人のほとんどは、金融機関の住宅ローンを利用して資金を賄っています。住宅ローンの審査はいくつかの段階に分けて行われるのが一般的で、最終段階の本審査を通過することができないと金銭消費貸借契約を結ぶ段階まで進むことはできません。注文住宅の購入者にとって気になる点の一つに、この与信審査をいつ申し込むべきかという点が挙げられます。注文住宅において典型的な、土地と建物の両方を購入するケースで考える場合、審査を受けるべき時期は土地の分の先行融資を受けるかどうかによって変わります。
先行融資を利用しない場合は、土地の購入希望を出して契約に向けた交渉に入るタイミングで事前審査を申し込み、本審査は土地の売買契約を締結する段階に入ったときに申し込むのが一般的です。住宅ローンは、土地と建物が現存していなければ融資が実行できない仕組みなので、建物が完成する前に発生する支払いについてはつなぎ融資や、予めつみたてておいた現金で対応します。一方、先行融資を受ける時は事前審査を申し込むべきタイミングは一緒ですが、土地の売買契約を結んで手付金を支払う段階で1回目の本審査を、建物の工事請負契約を締結するタイミングで2回目の本審査を受けることになります。こちらのパターンでは、融資は土地と建物それぞれの引き渡しのタイミングで実行されます。
現金やつなぎ融資による対応は、建物の建設に関する費用のみが対象になります。
